「ボヘミアン・ラプソディ」の魅力

映画「ボヘミアン・ラプソディ」は、2018年に公開され大きな話題を呼びました。
伝説のロックグループQUEENが世界的に有名になっていった過程や、ヴォーカルのフレディ・マーキュリーの半生がリアルに描かれています。

QUEENといえば1971年に結成されたイギリスのロックバンドで、50代の人たちには懐かしいグループですが、映画の方はQUEENが活躍していた時代を知らない20代の人たちから圧倒的な支持を受けました。

映画がヒットした理由の一つに、QUEENの音楽性があることは間違いありません。
1970年当時、「no synthesizer」が話題になった豊かなハーモニーやフレディ・マーキュリーの個性あふれる声などは、40年以上経った今でも聴く者にインパクトを与えます。

映画ではQUEENのライブシーンもかなり長く再現されており、特にあらすじを追わなくてもクイーンサウンドを聴いてるだけで満足ができる構成になっています。
70年代から80年代にかけて日本でも一番人気があり、QUEENの代表曲ともいえる「ボヘミアン・ラプソディ」をタイトルにしたこの映画は、「第76回ゴールデングローブ賞」でドラマ部門作品賞を受賞しました。

また、主演のフレディを演じたマレックもドラマ部門で主演男優賞を受賞しています。

「ボヘミアン・ラプソディ」のあらすじ

時は1970年代初頭、ペルシャ系移民のファルーク・バルサラ(後のフレディ・マーキュリー)は、「スマイル」というグループを結成してすでに活躍していたブライアン・メイ(ギタリスト)とロジャー・テイラー(ドラム)に声をかけ、ベーシストのジョン・ディーコンとの4人で新しいバンドを作ります。

4人のグループはまたたく間に人気を得、世界的な成功を収めていくことになります。
フレディにはメアリーという女性の恋人ができますが、次第に自分がバイセクシュアルであることに気付いていきます。

メアリーはフレディと距離を置き他の男性と付き合うようになるのですが、お互い最後まで友人として改めて仲を深めていきます。

成功の絶頂にありながら身体の不調が気になったフレディは、医師の検査を受け自分がエイズに感染していることを知ります。
映画の最後では、フレディ・マーキュリーが1991年に死去したこと、フレディの死を機にエイズ患者支援基金「マーキュリー・フェニックス・トラスト」が設立されたことなどが語られます。

フレディを演じたラミ・マレックはエジプト人の両親を持つロサンゼルス生まれの俳優で、英国アカデミー賞と全米映画俳優組合賞でも主演男優賞を受賞しています。
QUEENのファンをも圧倒したフレディの再現は、まさに必見と言えるでしょう。