ノンフィクションベースの名作

世の中には、いわゆる「ノンフィクション」の作品というのが多く存在しています。
今回紹介するのも、ベースとしてノンフィクションを採用している作品です。
ベースとなっているのは「タイタニック号沈没事件」、そう、ここで紹介するのは映画「タイタニック」です。

まず基本的な情報として、タイタニック号沈没事件がどのようなものであったのかについて紹介します。
タイタニック号は、1900年代初期にイギリスで造船された超豪華客船でした。
当時としては考えられないような作りで、まさに国力の粋を示すようなものであったといえます。
多くの上流階級の乗客と、船員たちを乗せたタイタニック号は、1912年4月10日にイギリスから出港しました。

順調に進んでいたと思われる航海ですが、問題が起こるのはその5日後の4月15日、夜の2時20分頃のことです。
詳しい情報については分かっていない部分もあるものの、タイタニック号は北太平洋上で氷山に衝突、その船体を真っ二つに折られるような形で完全に沈没することになります。
乗員乗客は合計2223名、この内、1517名が亡くなるという、客船事故史上類を見ない大事故となりました。

と、ここまでが史実の「タイタニック号沈没事件」です。
映画「タイタニック」ではこの事件をベースにして、ラブ・ストーリーを加筆した内容となっています。

主人公は「ローズ」という女性です。
ローズは親によって政略結婚をさせられることが決まっており、このタイタニック号にもその婚約者と共に乗り込みました。
しかし、ローズは彼との結婚に乗り気ではなく、心ここにあらずという状態です。

ローズはそんな状態で乗ったタイタニック号の中で、ある若い画家の男と出会います。
男は上流階級の人間ではありませんが、賭けによってタイタニック号のチケットを手に入れて乗り込んだ「ジャック」でした。
ジャックはローズを一目見た瞬間に惚れてしまう、というところからタイタニックのラブ・ストーリーが始まります。

重厚なストーリーと画期的な技術

タイタニックにおける見どころは、やはりローズとジャックを中心としたラブ・ストーリー部分です。
抱き合いながら船首に2人で立つシーンは、映画史上に残る名シーンとしてよく知られており、タイタニックを見たことがないという人でも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
そしてこのタイタニックという映画は、「技術」の結集としても魅力的なものでした。

公開当時、まだ黎明期であったCGの技術をふんだんに使用し、沈没中の船の映像や、船上の乗客などの多くをCGで作成していました。
現在になって見ても「どれが本物なのか」わからない程の出来栄えとなっているのも、見どころの1つです。